三代目タツシの跡継ぎ物語 第二章 いくつかの導き

電機メーカーに就職し2年目頃に名古屋に転勤となったタツシ。

会社での担当製品は、特注IC(集積回路)でしたが、

超文系出身の私にとっては、エレクトロニクスの世界は、まるで異次元。「信号が溜まる」なんて言われても全然イメージが湧きません。

技術部門の方に頼らざるを得ない場面も多く、自分が理解しきれていない物を販売することにもどかしい気持ちが湧いてきました。

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その頃で店は創業して70年近くとなっていました。

年数に重みは感じたものの、それに向き合うということもない状態でした。

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当時、就職して研修の為に名古屋に来ていた弟と仕事の合間に昼食をとったことがありました。

そこで店をどうする?なんていう話も出ました。

それは軽い話題程度の会話でしたが、何故か以来、自分の心の中で

『西島家の家業は自分(長男)が継ぐべきではないのか?』

という問いの面積がだんだん広くなっていったように思います。

「70年続いたものを、そのままにしておくのもなぁ」と

「腹落ちするように理解できていない電子技術の中で仕事をしていく、もどかしさ」。

かといって、「すごく積極的にメガネの世界に身を置きたい訳でもない」。

そんな中始まったのは、自分を納得させる作業でした。

例えば「目に見えて、手で触れられる世界だったら、十分な理解の下に仕事ができる」

「ヨーロッパからメガネの仕入れをすれば貿易的な事もできる」。

折々にそんな事を考えるようになりました。

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そんな時、電機メーカーの仕事から、気持ちが離れていくようなことが起こりました。  続く・・・。

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101周年 西島眼鏡店 三代目 西島タツシ